【京都】日本新薬様「ミブヨモギ記念館」インテリア改修デザイン
2020年3月日本新薬株式会社「ミブヨモギ記念館」の改修工事が無事完成いたしました。
総合プロデュースGOBU株式会社荒木氏のもと、DECO-TEはインテリアデザインを担当させていただきました。
日本新薬は今年100周年、その記念すべき年に記念館を再リニューアルする計画があると聞いたのが去年。そこから「100年もの歴史をいかにわかりやすく伝えるか」と「多種多様なコンテンツのそれぞれの魅力をどう共存させるか」という2つのテーマを掲げ取り組みました。
まず取り組んだのが歴史を紹介する部屋のみせ方。長い歴史の歩みの中で変わっていく会社の姿があり、その時代に求められ開発されてきた薬品があり、それを伝えるために作られた広告があり…、と時代と会社の歴史をどうすればわかりやすく伝えられるかを徹底的に考えました。
日本新薬さんは元々100年を4つの時代に区切った年表を作っておられました。そこでそれを利用し、4つの壁に年表と立体展示ができる棚を作成。膨大な情報を1枚にまとめたことで、どういう時代背景があって生み出された薬なのかが一目でわかるようになりました。
ちなみに今回グラフィックデザインを担当していただいたのは京都を拠点に活動するyoshida;keさん。ご夫婦でデザイン事務所をされ、奥様がイラストを担当されているんですが、線画の優しいタッチがレトロな建物の雰囲気にもあっていて、イラストがあることでわかりやすさが増しています。
日本新薬は歴史ある硬式野球部を有していて、社会人野球日本選手権に連続で出場されています。歴史の部屋のやわらかい雰囲気とは一点、部屋全体を黒にしてイメージをかえました。
こちらのお部屋は最新の研究を紹介するお部屋です。新入社員の方々もここを訪れるということで、歴史だけではなく現在の研究成果も紹介しています。
大きな会社、歴史があるからこそ、さまざまな顔をお持ちです。
そうした多種多様な展示内容を、一体感を保ちながらどう共存させるかに悩みました。
最後のお部屋が植物を紹介するお部屋。ミブヨモギ記念館のある山科植物資料館には、絶滅危惧種を含む3000種を越す植物が植えられているんです。年に数回一般にも公開されているそうですが、それはそれはすばらしい場所!現場に行くのが楽しみでした。
リニューアル前から数多くの種子の標本がありましたが、置いてあるだけではなかなか内容までがわかりにくいように感じました。イメージしたのは漢方薬やハーブの薬局。ずらっと均一に並ぶことで、それぞれの種子の形の違いや色の違いがわかりやすくなります。
そんなすばらしい場所で、すばらしい方々と出会えた現場でした。
大きな仕事で緊張しっぱなし、途中コロナの影響で商品が入らないなどハラハラした場面もありましたが、期日どおりにオープンできてホッとしました。
みなさんに見ていただきたいのですが、一般公開はあまりされていないようです。年に数回チャンスがあるので、植物好きの方はぜひホームページを御覧ください!
日本新薬様ホームページ こちら
日本新薬 山科植物資料館のホームページ こちら
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